Growth開発プロジェクトvol.1 : 広告LP作成の自動化でLINEの成長を支える「Landing Page作成ツール」の開発メンバーにお話を聞きました

今回フォーカスするのは、コンポーネントを組み合わせるだけでLanding Pageが作成できる「LPGen(Landing Page Generator)」。コミュニケーションアプリ「LINE」をはじめ、LINEマンガやLINE MUSICなどファミリーサービスと呼ばれる様々なサービスを提供しているLINEグループならではのニーズから生まれたLPGen、その開発メンバーにリリースまでの裏側を聞いていきたいと思います。

左から

坂寄さん:2018年12月入社。Webディレクター。

松下さん:2019年3月入社。サーバサイドエンジニア。

西田さん:2019年3月入社。フロントエンドエンジニア。

Baekさん:2015年9月LINE入社。2019年2月よりLINE Growth Technologyに出向。サーバサイドエンジニア。

まずはみなさんのご担当といつ頃からLPGenに関わったのかを教えてください。

坂寄:私はディレクターとしてプロジェクトに関わりました。動き始めたのは2019年の年明けからで、事業部側にヒアリングを行い、要望や要件を具体化していきました。

Baek:私はテクニカルリーダーとしてこのプロジェクトに参加しています。1月末ごろに坂寄さんから相談をもらったのがきっかけです。

西田:私はフロントエンドをメインで担当しています。本格的な開発が始まる4月の少し前からアサインされて、プロトタイプを作ることから始めました。

松下:私は3月に入社してから、3週間ほど研修を受けていたので、関わり始めたのは4月からです。サーバーサイドをメインで担当しています。

「LPGen」のテスト画面。

LPGenを開発した背景を教えてください。

坂寄: 入社した時点で、LINE Growth Technology(以下、GT)として検討しなくてはいけない課題が山積みになっていて。そのひとつがLP作成ツールでした。

LINEグループには非常に多くのサービスがあり、各々がキャンペーンを実施しているのですが、必要なLPを都度スクラッチで作っていたんです。当然手が回らず、リソースの取り合いになってしまって思うようにキャンペーンができない、サービスをスケールできないというのが全社的な課題になっていました。

入社して最初のプロジェクトでしたが、前職ではサービスの運用を経験していたので、基本的なオペレーションを自動化することの必要性は痛感していましたし、事業部側も助かるだろうなという、ほとんど確信に近いものがありましたね。

Baek:確かに坂寄さんとヒアリングをしていた段階で、全社的に貢献できるツールだな、と強く感じました(笑)これをやっておくとリソースが他に回せるし、事業部側の施策スピードも改善する。GTとしても早めに取り組むべき課題ですよね。

坂寄: ひとまずはLP作成の工程であるデザイン、コーディング、QAの手間を最小限にするという目標を掲げてスタートしました。

Baek:実を言うと、LPGenを内製で開発する必要性を感じ始めたのって、開発期間中盤に差し掛かったくらいの時期だったんです。最初の頃は、別にWord Pressとか、世の中にある他のCMSツールを使えばいいんじゃないのって正直思っていました。おや、これは内製の重要度が高いぞ、と感じたのは、デザインルールの問題が出てきてからですね。

西田:それは確かにすごく感じました(笑)

Baek:LINEグループでLPなどのWebサイトを作ろうとすると、ブランディングとしてのデザインルールがかなりあるんですよ。だから既存のCMSでLPを作成すると、そこからまたQAで修正の指摘が入ったりと、結局かなり時間がかかってしまう。今回、LPGenにはデザインルールに対応するための機能はかなりリッチに入れられたので、このツールで作ったLPについては、ほぼその問題はクリアできると思います。

坂寄:内製した理由は、社員ごとの厳密な権限管理が必要になるためでもあります。アサインされているメンバー以外は知らされていない機密プロジェクトなどもあるので、ツールを利用する事業部のメンバーが、関わる社員すべての権限を把握できるような仕組みも考えなくてはなりませんでした。

今回のプロジェクトで大変だったことはありますか?

西田:個人的に大変だったのは、デザインのルールが多かったことにもつながるのですが、デザイナー達とのコミュニケーションですね。開発を始める前に、デザイナーからデザイン上、ルールを設ける必要のある箇所をまとめた指示をもらい、それをベースに私が開発するんです。

そのルールは非常に細かくて、デザイナーにとっては当たり前のことだけど、明文化されていない部分もある。そういったところを実際に汎用ツールに落とすとなると案外難しい。自分なりに解釈して作って、ツールの見た目では対応できているようでも、デザイナーが見たときに「パーツとパーツの幅がちょっと違う」など手戻りになることもありました。フォントの大きさなども、小数点第2位くらいまで指示があるんです。LINEのデザインのこだわりを身をもって体感できました。

Baek:私は開発の進め方に気を使いましたね。LPGenは最初から要件がしっかり固まっていなかったのもあり、クラッシュ&ビルドという感じで作ってみて、判断して、調整するという方が向いていると思ったので、スクラムの手法を取り入れたんです。ただ、メンバー全員がスクラム初心者で(笑)。

松下:スクラム自体が「スプリント」とか「レトロスペクティブ」など耳馴染みのない概念を使っていたので、それらを理解することから始めなくてはいけませんでした。それから、1週間という期間にスプリントを設定して、その中で課題を立てて、対応するという周期でやっていたので、スピード感が求められたのも大変でしたね。

Baek:スクラムだと会話量も増えるので、チームビルディングにもなりました。やっているうちに少しずつ慣れてどんどん効率も上がっていきました。メンバー全員がワイワイと開発を楽しんでいる場面を見られて本当に嬉しかったです。

今後のLPGenで挑戦したいことはありますか?

西田:今回は開発期間が短くて時間があまりなかったので、機能をとにかく作り上げるということに時間を割いていたんです。ただ、自分としては、やっぱりデザイン的にもこだわりたいので、見た目が良くて、かつ機能が直感的にわかりやすいデザインに変えていきたいというのはあります。

松下:私は、サーバーサイドのパフォーマンスの向上に手をつけていきたいなと考えています。スピード感を優先していたことや、社内ツールだからということもあり、パフォーマンスの細かい部分の考慮をすることがあまり出来ていないのが現状なんです。だんだんとユーザーが増えていくことが想定できるので、サーバーサイド側のエンジニアとしてはその辺りの改善を今後は意識していきたいですね。

Baek:LINEの開発はスピードが重視。一番重要な機能が入った、小スペックなサービスを最初にリリースして、そこから改善を加えていくのがやり方です。それは社内向けツールでも同じやり方を通しているので、リリースがゴールではなく、むしろリリース後にユーザーからの要望に応えていくことが重要な時期かなと思っています。言ってみれば今が一番「イケてない」LPGenの形。これがどんどん良いツールに生まれ変わっていくことが楽しみであり、これからの自分たちの挑戦ですね。

坂寄: そうですね。LINEでは社内開発の分析ツールが広く利用されているので、そういった既存ツールと連携していけたら、事業部側にもっと喜んでもらえるんじゃないかなと考えてます。